第2章 優柔不断
友人1あだなが話を戻す。
んふふ、私は櫻井さんが拝めればそれでいいわ♡二宮先輩の話なんて♡
「本人いるのに変だけど、ニノは告白されただけでしょ?」
「え!あの安西さんから告白されたんですか!?」
「…いや、まあ。いろいろ、ね。」
「いろいろ!?やだ!やらしい!」
友人1あだながリポーターの様に二宮先輩にガッツリ食いつく。こういう場合、私の話すタイミングはない。
「なんでよ、そんなんじゃないって。
安西さんのこと知らないし、
そんな状態でOKするのもナイでしょ。
だからこれからよろしくですっつっといた」
「なんすか、それ!」
あまりにも適当な二宮先輩に、興味のない話でも思わずツッコミを入れてしまった。
「主人公名前、言葉気をつけなさいよ。
翔ちゃんいるんだから。」
いつもみたく二宮先輩に対する男の後輩みたいな喋り方にはっとして、慌てて両手で口を塞いだ。
櫻井さんの表情を伺おうと
恐る恐る目線を先輩の左に移すと
「ん?俺?気にしないよ?」
目の前には爽やかな笑顔。広い心。
ああ、神よ。
なぜこんなにも完璧な人をお造りになったのですか。