第15章 弱った日
なんとか風呂から上がり冷蔵庫に向かった。
とりあえずなんか食わないと薬も飲めないからね。
久しぶりに冷蔵庫を開ける。
「……なんも入ってねぇし…。」
私、ここで生活してましたっけ?
一気に何もかも面倒になった。
気が抜けた瞬間また意識が飛びそうになった。
ああ…ダメだ…。
病院……行かなきゃ。
その思いも虚しく体は言うことを聞いてくれず、冷蔵庫の前でバタンっと倒れる。
天井を見上げて昨日を思い出した。
「合コンなんてバカじゃないの」
なんて正直ただのヤキモチだ。
あーあ、
あんなこと
言うんじゃなかった。
何もかも面倒になってその場で目をつむった。
♪~
意識が遠のきそうな時近くで着信が鳴る。
起き上がるのが出来ない状態で
音のする方の腕だけを動かし携帯を探した。
ディスプレイ画面も見らず通話ボタンを押す。
「……はい。」
自分でもビックリするくらい低い声が出た。
『…あ、先輩?昨日…のことで…その…
…まだ機嫌悪いですか?』
電話の向こうの声にホッとする自分がいた。
「…悪いよ」
体調がね。
『えっ…寝たから
もう大丈夫だと思ったのに…』
何なの、その単細胞な考え方。
「……全然…
…大丈夫じゃない…。」
今にも死にそうな声が出る。
『え?』
「……ねぇ…暇なら…家に来てくれな…」
それから先は何も覚えてない。