第3章 恒例のメンバー
いつもはふざけてばっかりでこんなこと言わない。
なんでだろう、お酒の席で自分の気持ちを言うなんて。
しかもみんないるのに。
案の定、みんなビックリしている。
・・・やばい、変な空気にした。
「あ、いや、なんてゆうか、その、ね?」
あはは、と下手な笑いが出た。
「…主人公名前ちゃん、」
一人ソファーに深く腰かけていた櫻井さんが、身を前に出した。
「は、はい!」
いつもとは違った意味で緊張する呼び方。
「…頑張ろう、一緒に。
俺達のチームが一番
大野さんの力になれるように。」
「…はい!
・・・って、なんで泣いてんの。」
先程のお祭り二人がうっ、ううっ、と嗚咽をもらしている。
「わ、私も・・・頑張りたいれす…っ」
「しょ、翔ぢゃぁん、俺もついていく~」
「オイラもチームに戻りたい゛ぃ~」
「いやっ大野さんの戻る場所はないです。」
私がキッパリ言うと
「えっ~なんで~」
とまた大泣きする大野さんに、二宮先輩が笑いながら「振られましたね、おじさん。」と言った。
「大野さんは俺達の成果を
さぞ自分の力です、てな風に
上で思ってればいいってことだよ。」
潤先輩の強くて優しい言葉。
「そうね、上から優しく
見守っててほしいよね。」
潤先輩の意見に二宮先輩が
同調する。