• テキストサイズ

それぞれの選択肢

第3章 恒例のメンバー






潤先輩の言うリーダーというのは大野課長のこと。




実は私達のチームリーダーは先月まで大野さんだった。なんとこの度課長に昇進。優しくて物静かな人だけど、暖かくて周りにはいつも人がいる。みんなが尊敬する人。




「ちゃんと連絡いれたよ?」

相葉さんが自分の携帯を確認する。




「やっぱり忙しいんですかね~…」



携帯のディスプレイを見る。時刻は22時。明日は土曜日だから時間なんて気にしないけど遅いなあ…大野さん。




「…寂しさ全開ですけど?」



「え?」



隣にいる二宮先輩が私の顔を覗き込む。




「主人公名前ってさ、ほんと昔から顔に出るよね」



「え!?そんなに素直な子じゃないはずなんだけどなあ・・・、私」



「んふふ、確かに」




うっせえわ



そう言って空になったビールの缶を、私に差し出し「次取ってこいよ」と言わんばかりの目でニッコリ微笑む。





でたな、魔性の子犬系男子め。




私は廊下に置いておいたビールの入ったダンボールから1缶取ろうとした時、玄関のドアが静かに開いた。

/ 114ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp