第16章 まだ目を見れない〜反撃前夜1〜
ヒヒンと馬車が走る
憲兵団は誰かの到着を待っているか、外で待機していた
「救世主とは…民衆とはいつの時代も無責任なものだ」
その中に一人そう愚痴を零した
そして苛立ったように片足の爪先でコツコツと地面を蹴る
「中央への反乱に利用されそうですな」
「その前にエレン・イェーガーは我々憲兵団が処分する。調査兵団の変人共には渡さん」
馬車がすぐ側までやって来ると凛とした声をかけ張り上げた
「整列!」
その声に全員が整列する
馬車が止まり一人の人物が降りてくる
「総理閣下に敬礼!」
憲兵団は敬礼をする