第8章 少女が見た世界〜トロスト区戦防戦2〜
通すのが先だと、このままじゃみんな巨人に食われちまうだろ!などの声が広がる
「何やってんだ、兵士!」
そう言って街人の一人が兵士の背中を押す
「こいつらを取り押さえろ!」
「しっ、しかし…」
「やれるもんならやってみろ、下っ端。俺はここの商会のボスだぞ」
それを聞いた兵士はうっと言葉を詰まらせる
「お前ら兵士が糞に変えた飯は誰の金で賄われた!お前がこの街の兵士を食わす金が用意出来るのか!?お前らも押せ!この積荷にはお前らのちんけな人生じゃ一生懸かっても買えない代物だ!協力すれば礼はする!」
その言葉を聞きながら親子は抱きしめ合う