第18章 ◆番外編5「狼」
そう言われれば、俄然触れたくなった長谷部。
手のひらで優しく彼女のお腹をなで始める。
「だめっ…ほんとにっ…」
「なぜです?」
たまに下っ腹をつまみ、その柔らかを堪能する。
「だって…ここは全然、細くなくてっ…みっともないから…」
本当に恥ずかしそうに体をねじる彼女は、涙目になって長谷部に許しを求めていた。
しかし長谷部の興奮は余計に高まっていく。
正直、彼女の身体に文句の付けどころなどなかった長谷部は、無意味にお腹にコンプレックスを持っている彼女が不思議でたまらない。
また、それが可愛くてしかたなかった。
「みっともなくなんてないですよ…」
彼はお腹に顔を近づけ、唇をつけた。
そのゾワゾワとした感覚に主は身を震わせ、羞恥心で縮こまる。
─ちゅ…ちゅ…─
長谷部はお腹に赤い跡をつけ始めた。
ここなら人には見えない。
それどころか、彼女の身体のコンプレックスに赤い印をつけていくことは、自分だけが彼女を暴いている気がしてたまらなかった。
─ちゅ…ちゅぱ…─
「んっ…だめだめ…だめです…あんっ…だめぇ…」
最初は本気で拒否していた彼女の声も、諦めとともにしだいに甘くなっていく。