第17章 ◆番外編4「贈り物」
─ちゅ…ぴちゃ…ぴちゃ…─
いつもの長谷部とは、かすかに感触が違っていた。
慣れないからか、こちらの長谷部のほうが丁寧で慎重である。
どちらが気持ち良いかは比べようがないが、今はこの焦れったさが彼女の興奮材料になった。
「…主…」
「…あっ…」
背後の長谷部も仕掛けてきた。
両胸の乳首を指で刺激し始めたのである。
二本の指で縦に潰して、くりくりとこねてくる。
ツンとした快感は下半身に連動し、そして呼応するように割れ目を舐められると腰が上がるくらいの快感に溺れていく。
「んっ…はぁ…」
感度の良くなった彼女に夢中になり、分離長谷部は突起を集中的に攻めてみる。
─ちゅぱ…ちゅぱ…─
「あっ…だめっ…長谷部さん、気持ちぃ…」
三点を攻められる他に、背後の長谷部は耳や首筋も舐めてくる。
二人がかりでの愛撫はまるで天国にいるかのような心地良さで、ビクンビクンと感じっぱなしの彼女はしばらくそれに身を任せた。
しかし彼女がイきそうな気配を感じとった近侍長谷部は、また次の行動を起こす。
分離長谷部に断りを入れずに彼女を持ち上げて四つん這いにすると、後ろからナカに指を入れ、慣らし始めた。
今夜はおそらく、慣れない分離長谷部も彼女に挿入する。
それならば彼女が痛くないよう、この作業は慣れた自分がやるべきだと判断したのだ。
─くちゅ…くちゅ…─
「んっ…んっ…はぁっ、ああっ…」
指の刺激で小鳥のように鳴かされている主のすぐ前で、彼女を取り上げられた分離長谷部は手持ち無沙汰になっていた。
主はそれに気付くが、口づけをするには少し高さが合わない。
それならば、と、彼女は目の前にあった彼のモノに手を伸ばした。