第16章 ◆番外編3「見合い」
労りながら覗きこんできた長谷部さんを、私は倒れたまま横目で見つめる。
「主…申し訳ありません、無理をさせてしまって」
強引な行為の後には、必ず優しさで甘やかしてくれる長谷部さん。
ぼんやりした頭を撫でてくれて、さらに眠気が襲ってくる。
「長谷部さん…私、めちゃくちゃにされるの好きです…これからは我慢しないで、して下さっていいんですよ…?」
自分が意外とこうされるのが好きだと判明し、私は正直に告げた。
長谷部さんはまっすぐ私を見つめた後、少し目を細くした。
「主。…ならこのまま、もう一度してもいいですか?」
「……へっ?」
「俺は主なら、何度でもそんな気分になります。一度では全然足りません…。こんなのはまだ序の口ですよ。めちゃくちゃに、というのなら、貴女の意識を飛ばすまで続けますが…」
「あの、それは、その…今日は、もう…」
本気の長谷部さんは本当に狼の目をしている。
今までのは、本当は手加減してたの…?
うそ…あんなに激しかったのに!?
無理無理! 今からもう一回なんて無理だよ!
「おっしゃいましたよね? 我慢しなくていいと。なら…畏れながら、今から本当のお仕置きをさせていただきますが、よろしいですか?」
「あっ…あのっ…長谷部さん、やっぱり訂正させていただきたいというかっ…」
後退りする私と、じりじりと迫る彼。
もう一度畳に押し倒されると、荒い息で、反り上がったソレを見せつける長谷部さんに、本当にめちゃくちゃにされる予感がした。
「それでは主、覚悟してくださいね」
──いつまでも終わらない長谷部さんのお仕置きに、私は一晩中鳴かされたのでした─……。
◆番外編3 完◆