第16章 ◆番外編3「見合い」
組体操のような体勢のまま攻められ続けると、ついには私の絶頂が押し出されるように近づいてくる。
「あっあっあっあっ…」
奥を突かれて体が前へ、腕を引っ張られる力と遠心力で戻ってくる、それを繰り返しているだけで私たちの接合部は水分を増して粘着していく。
あと一回されたらイくかもしれない、そのぎりぎりの状態を何度も耐えて、長谷部さんにされるがままの状態を味わった。
でも、もう…
「長谷、部、さっ…もうだめっ、イっちゃぅ、もう、イき、ますっ…あっあっ…あっあっあっ…」
「ええっ…俺もですっ…」
「大好きっ…長谷部さん大好きぃっ…あっあっ…あっ…んっ…んあああっあああっ…!」
「…あるじっ…っ…!」
同時に果てると長谷部さんはいつもどおりに体液を外に出し、倒れこむ私の上で息を逃がしていた。
私ももう動けず、じんわり濡れた畳の上で呼吸を整える。
「ハァッ…ハァッ…」
「はぁ…はぁ…」
……中に出しても良いのに。
私は初めてそう思った。
今まではあまり考えたことはなかったけど、今夜の動物的な交わりでは、終わりまで自然の摂理に則ってくれてもよかった。
今日は大丈夫な日だったし。
長谷部さんは優しいから…なかなかそうはしてくれないけど。
畳に沈みながら、無理な体勢で攻められたことによる疲労感が襲ってくる。
……すごく良かった。
この疲労感も、まるで長谷部さんに食いつくされた感じがして…気持ちいい。