第2章 ◆耳元で愛を ★★☆☆☆
一目見て分かる彼女の感想に、長谷部は天にも昇る心地になり、今度は口の中の耳を優しく舌でふやかした。
「はぁ…はぁ…んっ…」
舌を動かすたび、主は身震いをして反応する。
その甘い声が脳に響くと、長谷部の下半身には血液が集まっていく。
本当は彼の下半身は、もうこれ以上ないほどに反応している。
主に見えないよう隠しているが、中でははち切れんばかりに大きくなっていた。
「主、反対の耳を…」
「え…あっ…」
次は反対、と唇を移動させると、驚いたことに、彼女も顔を寄せて、反対の耳を長谷部の前に出した。
彼女のこの仕草に、長谷部は彼女の甘い声を聞いていたときよりも、どうしようもなく胸が高鳴った。
主もこうされるのが気持ちいいのだろうか。良いと思ったから、自分に耳を差し出してくれた、そう考えていいのものか。
今度は反対の耳を口に含みながら、彼女の気持ちを推し量るように、それを味わった。