第10章 ◆酔いの告白★★★☆☆
ああ…長谷部さん…好き…。
「ん………んん……」
角度を変え、彼の唇にぴったりくっつくような口づけを模索した。
長谷部さんが大人しいのをいいことに、私は自分の欲求を発散するかのごとく貪っていく。
「ん…長谷部さん…」
気持ちを全部口づけでぶつけていたら、急に長谷部さんも意識を取り戻したかのごとく舌で応え始める。
「……あるじっ…」
好き…好き…。
長谷部さん、もっと…。
おやすみのキス、なんてものではすまないほど情熱的な貪り合いとなり、やがて長谷部さんが口づけに体重をかけ始め、私は支えられずに崩れだす。
膝が折れ、腰が落ちると、長谷部さんは私が畳に尻もちをつく前に支えてくれた。
まだ部屋には布団は敷かれていない。
しかし、長谷部さんは何もない畳の上に私を転がすと、覆い被さって口づけを続けた。