• テキストサイズ

【刀剣乱舞】*夜伽のお時間*【R18】

第10章 ◆酔いの告白★★★☆☆




────


私の部屋の前まで来ると、名残惜しく感じながら長谷部さんに体を向けた。

「長谷部さん。ありがとうございました。本当にお部屋に戻れますか?」

「…………ええ」

「ゆっくり休んでくださいね」

「………」

長谷部さんがなかなかお別れの挨拶をしようとしないため、私も部屋に入れない。
酔っているのかな。
それをいいことに、私は彼と見つめあった。


───ヒュッ


私たちの間を矢が横切り、柱に刺さった。
こんな予感がしていた。ううん、どこかで期待していたんだと思う。

酔った長谷部さんはどこか妖艶で、可愛くて…。
それを利用するのは卑怯だけど、こんな彼にめちゃくちゃにされたい、と思ってしまう。

それに…

─『主は俺のものだ』─

長谷部さんの言葉の意味が、知りたい。


「長谷部さん…文を読みますね」

私はそう告げて、足元がふらついている長谷部さんに代わって落ちた文を拾い上げ、それを開いた。

『口づけをせよ』

書かれているのは、それだけだった。

「……口づけ、ですね」

落胆が声色に出てしまった。
私も少しはお酒を飲んでいるため、気分が高揚している。
お酒の力を借りて、長谷部さんと気持ち良いことをいっぱいしたかったんだけど…。

今夜はおやすみのキスをして、終わりかぁ…。

/ 316ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp