第3章 探偵達の夜想曲
「銀行強盗の残りの女は手川さんだよ」
コナンが浦川に言った。
「なんで?」
浦川の問いにが答えた。
「利き手だよ。銀行強盗の内、女の人は左利きだったでしょう?」
「そうかしら?」
「ええ。彼女、机を乗り換える時も左足からだったし、顔を触っていたのも左手だった。だから左利き。そしてあの3人の内、手川さんだけが左利きなの」
「最初の豊北さんは、スプーンを右側においていたから右利きだし、次の振屋さんも右利きだよ」
コナンが引き継ぐように言った。
「それに、盗んだお金は紙幣番号が割れてるお札。ブランド物をそんなお札で買ったら一発で捕まっちゃうよ。その点、牛丼屋なら発券機があるからそこでお札を崩せるでしょ?」
がトドメとばかりに説明した。
「なるほどね...」
「さぁ、浦川さん、後は警察の人に任せよう?」
コナンの声に浦川は頷いた。
「わかったわ」
そして3人が車に乗った所で浦川が言った。
「でもあなた達の推理、一つだけ間違っているわよ」
「え?」
「私が持っている拳銃、一つだけモデルガンなの」