第5章 不良
「ひとつになっていい?」
「うん、いいよ。きて……」
いやらしいだろうか? 自分から腕を伸ばし、体を擦りつけ、ソレを求める。
「ふあああっ!」
「きっつ! これが……奏の……」
嬉しそうに笑うから、私も笑ってしまう。私だって、嬉しい。ずっとずっと欲しかった。
「動くな?」
「うん」
ゆっくりと労わる様に動き出す。その度に、やらしい水音が部屋に響く。ベッドのスプリングが音を立て、揺れる。徐々に動きが早まり、声が止まらなくなる。
「で、る……! すきだ! 奏」
「私もぉおおっ!!」
先程と違い、液体の感触が無くて……。ちゃんと、付けてくれてたんだな、てのが今更分かる。気持ちよくて、本当に気持ちよくて。
信也が後処理を済ませ、ベッドへ横たわると、腕を伸ばし、その腕の中に私を招き入れた。
「明日から、一緒に登下校しよう? もう、離したくないから」
「バイトは?」
「学校に送って、そのまま向かうよ」
「ありがとう……」
「俺がしたいだけだから」
私たちは笑い合いながら、眠りに付いた。
~Fin~