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【短編集】ブーゲンビリア【R18】

第3章 ひと時


「奏。俺、さっき入れたんだけど、ほんとはするつもりなかったんだ。悪い。我慢できなくなった」

葛城の指が私の下着にかかる。

「俺、これでも童貞なんだよ。お前は信じられねぇだろうけど」

苦笑しながら下着をゆっくり下ろした。
そのまま下着を脱がされる。

「意味……わかるよな?」
「葛城……」
「ずっとお前だけを見てきた。お前の代わりにいろんな女と付き合ったけど、抱く気も起きなかった」

頬を優しく撫でられる。

「好きだ。お前の事が。出会った時からずっと」

葛城との出会いは小学4年の時。
私が通っていた小学校に転入してきたんだ。
別のクラスだったけれど、イケメンって事で女子がすごい盛り上がってた。
私は特に興味ないけど、いつの間にかちょくちょく顔を合わせて話すようになったんだ。
きっかけとかはもう覚えてない。
葛城の事を最初は下の名前で呼んでたから付き合ってるんじゃないの? ってよく仲良い子にからかわれた。
同じクラスになったのは小5の時。
となりの席になったのが何回かある。
その時も色々話をした。
気付けば、葛城の姿を目で追うようになってたっけ。
小6になってクラスが別れてからは会う機会がなくなって自然に話さなくなった。
再会したのが不登校になって別室登校するようになってからだ。
何故かそこに葛城が居た。
それからは何となくで葛城って呼んでいる。

「葛城」
「名前。昔みたいに、名前で呼べよ」
「あ……えっと……信也……」
「で、だ。返事」
「へ、返事!?」
「そ。告白の返事。OKもらえたら……そうだなぁ……良い事してやるよ」

痴漢しといてそういう事言うの!?
と、内心突っ込むけど何も言うまい。うん。
まあ私としては答え何か決まってるし。

「して……良い事……」
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