第21章 絹タンスの香り味
白夜
「なんだ」
拓巳
「佐藤を大切にしろよ!!!
どんな事より佐藤を大切に想ってくれよ!!!
じゃねぇーと……俺が今すぐ佐藤を攫ってやる!!」
無力な人間が俺に提案してきた。
佐藤
「拓巳くん…」
多分…いや確実に、
俺が佐藤に惚れなければ"拓巳"と佐藤は
共に末永く歩んでいたに違いない。
白夜
「実力差の激しい相手を目の前に、
怯まぬ拓巳の精神は随分と成長したものだな。
だが、またこの俺もたった数分で精神的に成長したのさ…」
拓巳
「え?」
白夜
「妻の嘆きが廊下まで漏れていてな。
少し想う所があったのさ。」
佐藤
「(´⊙ω⊙`)!」
拓巳
「…そうですか……」
←ホッとした気持ちと、ガッカリした気持ちでションボリ
白夜
「そうだ、拓巳。」
拓巳
「?」
白夜
「人間収容所の別館で働く小梅女中を知ってはいるか?」
拓巳
「小梅?…あー、機織り妖怪の小梅さんの事ですね。
知ってますよ。よく手料理くれたりするんで。」
白夜
「よく働くお前を好いているそうだぞ。」
拓巳
「(´#⊙口⊙#`)」