第21章 絹タンスの香り味
白夜
「慌ててどうかしたか?」
拓巳
「白夜さん(;´д`)」
佐藤
「…か、厠に行きたくなって……
でも私…慣れない白無垢だから拓巳くんに支えてもらって
行くところでした…💦」
嘘…が上手い。
特に拓巳を庇う為に己の羞恥心までも投げ捨てる所が健気…
馬鹿だ馬鹿だと思っていたが底抜けの馬鹿らしい。
白夜
「そうか…わかった。
拓巳…後は俺に任せて雫らと酒でも楽しんでいてくれ。
婚礼の儀は間も無くだ。」
佐藤
「そうなんですね💦そ、それなら拓巳くん…
私は白夜さんに手伝ってもらうから大丈夫だから……ね?」
佐藤は"迷っている"拓巳に、
まるでこの場から逃げるようにと目配せをする。
拓巳
「……いや……佐藤…
俺はもう逃げない!!」
佐藤
「!?」
そして拓巳もまた馬鹿らしい。
拓巳は佐藤を庇うように俺の前に立った。