第21章 絹タンスの香り味
2人に大いに馬鹿にされた私は…
なんだか急に"拗ねた気持ち"に似た何かがフツフツとこみ上げてきている。
この事はきっとまだ周りは気付いていない。
白夜
「そうだタマ。
もう少し佐藤の帯(たい)をキツく締めてはくれないか?
困ったことにそそっかしい馬鹿だから、
白無垢の裾を踏み帯が解けては大変だからな。」
タマ
「そんな方はなかなかいらっしゃいませぬが…」
白夜
「そのなかなか居ない奴こそが俺の嫁なのでな。」
佐藤
「……………」
(酷い!!今日は私にとって大切な日なのに
なんでこんなに馬鹿に出来るの!?)
悲しくて悔しくて…
思わず私の瞳から涙が流れ始めた。