第6章 ピンガ
「ピンガ本当にやるの?」
「あぁ」
そう言いながらかちゃかちゃとイジる先にはジンのお気に入りのお酒のコレクション
「辞めなさいよ。やっぱりジンを出し抜くなんてそう簡単には...」
と止めようとすると
「あいつに恥をかかせテェんだよ。お前だってその傷あいつにやられたんだろ?」と顎で示された腕
前回の任務の際必要なものを一つ回収し損ねたところ機嫌を損ね幾つか痛ぶられた跡
撃ち抜きはされなかったものの微かに残る幾つもの線が彼の狂気さを物語る
いじる手を止めないピンガに
「ねぇもう早くしないともうそろそろ戻ってくる 急いでピンガ」
そういうと合図だったように立ち上がるピンガ
「おっし これでいい 行くぞ」
そういいジンの部屋を後にする
何事もなく過ぎたかに思えたその日の夜ジンに呼び出される
「...来たけど。一体なんのよう?もう寝たいんだけど」
そう告げると
「まぁ一杯付き合え。話はそれからだ」
そう言い座るように促され傾けられたグラス
断ることはできない そう思い立ったままグラスを煽る
「......で?長居するつもりはないからこのままで良いわ」
せめてもの抵抗を見せる