第5章 逆巻レイジ
エスコート役がいないのが一番の恥ではあるがそれ以上にパートナーがいるにも関わらず誰とも踊らず壁の花なのはもっと恰好な餌食だ
それを認識しているお兄様は
「はぁ 仕方ありません 役目は役目ですからね 行きますよ。」
そう言い手をひきダンスホールの中に入っていく私たち
踊りの間他愛のない話に花を咲かせる
二曲ほど踊り終え休憩がてらバルコニーにいくと
レイジお兄様は何か飲み物でもそう言い私から離れていく
そとの少し澄んだ風が火照った体にちょうどいい
相変わらず好きだなぁ でもきっと叶わない
そう思っていると
「んふ みぃつけた」
そう言い姿を表すライト
「ライト... さっきぶりね。」
そう帰すと
「んふ さっきぶりついでにさぁ僕お腹空いてきちゃって」
そう言い首筋に手を這わすライト
「ふざけないで」
「えぇー僕はいたって真面目だよ ビッチちゃん」
といつも女の子に対して使う言い方を初めてされた私は
「誰のこと言ってるのよ?」
と怒り気味に返す
すると
「その煮え切らない態度をいつまでも続ける君だよビッチちゃん」
「あの時だってレイジに助けてぇってお願いしに逃げ込めば良かったのにねぇ」
とくすくすと笑う