第4章 トレイ・クローバー
「あれはサムさんが用意してくれたやつです!私がお願いしたわけないじゃないですか!」
「だからって普通はあの格好で出歩かないだろ。いくら更衣室からプールまでの距離はそんなに離れていないからと言ってタオルぐらいまいて歩いてくれ」
「ちょっとぐらいいいじゃないですか!」
と言い合っていると
「頼むから!もっと自覚してくれ。心配なんだ」
と後ろから抱きしめられる
そういわれて初めて心配させていたことを自覚した私
「ご、ごめんなさい」と素直に謝るも
「で、でも 今の行動とは話が別です!」と言い返すと
「あんな姿見せられて我慢しろって方が無理だ」
と悪びれもなくさらっと返してくる先輩にそんなんアリですかと思っていると
「まぁここもそろそろ限界っぽいしやめておいてやるよ」そう言いネクタイを解き開放する先輩
「えっ?」
と気づくと先輩の手を取りほどいたネクタイを持つ先輩の手を制止していた
意外な行動に驚いたのか一瞬きょとんとした顔を浮かべた先輩
自分がなぜこのような行動をしたのかもわからず
「えっと…。あはははは。……。」
と笑ってごまかす私に先輩はすぐに切り替わる