第2章 義理の父親が姿を消しまして
「………そろそろ行こ」
シスターの私を呼ぶ声が聞こえ、私は裏の木から下へと降りた。そして、ぴょこっと顔を出した。
「ツムー!ツム!どこへ行ったの?」
「ここだよシスター!!」
私はいたずらっぽく微笑みながら、シスターに抱きついた。この前は、お昼寝してたと言ったから、今度の言い訳も考えておいたのだ。
「もー、ツム。どこへ行ってたの?皆心配してたのよ」
私のいたずらに軽く微笑むシスター。えへっと笑う私の頬を触ると、シスターは私の頭を撫でた。
「もうすぐ夕食よ。みんなで準備をしましょう!」
「「はーい」」
シスターの手が差し出され、私は彼女の手を掴んだ。今日の夕食は何かしらねと微笑むシスターに笑いかけながら、私はちらっと後ろを見た。そして、確信した。こちらの様子を伺っている奴らがいる、と。