第14章 季節外れのハロウィンパーティーは悪夢からの良心
「今どきハロウィンパーティー?」
季節外れのハロウィンパーティーの招待状を読みながら、久しぶりに会う園子お姉さんは呆れた声を出した。その内容は名探偵と言われて調子に乗っているようだけれど、本物の事件では無能なのではないか…という挑発的なものだった。
「おじ様に来ているという事は新一くんの所にも届いているんじゃない?」
園子お姉さんが鋭いことを言い、蘭お姉さんはさっそく連絡してみるつもりのようだ。ちらりと当の本人を見ると、あからさまな挑発の差出人が気になるようだ。
「Vermouth…?」
これは明らかな彼に対する挑戦だ。わざと自身の幹部名を明かし、彼をパーティーに誘おうとする。この謎のパーティーは彼らを危険から遠ざけるための策…悪の世界に染まった彼女の唯一の良心とも言えるだろう。さて…彼は乗るだろうか…私は発音のいい彼の口に食べていたクッキーを突っ込んだ。
「なにふんだ!!」
不意打ちでも口からクッキーをこぼさず、綺麗に食べるコナンに私は感心する。
「……なずなも行くか? おじさんの活躍を見せてやる」
おじさんが私の口に付いている食べかすを取りながら、私に微笑む。私は彼に抱きついた。
「見たい見たい!! おじさんの活躍を見たいっ!!」
そして、私も彼女に頼まれて、そのパーティに参加することになっている1人なのであった。