第13章 主人公に巻き込まれる日々かと思えば、私が巻き込んでいた
次の日、たっぷり眠った私は大きく伸びをした。いつもの通りコナンを迎えに行くと、彼の家の前で茶髪の少女が私を出迎えてくれた。
「おはよう灰原さん」
私が彼女に声をかけると、彼女は私を見る。そしていつもの通り、軽く会釈されて終わるかと…思ったが…
「おはようじゃないわよ!!」
何故か怒られてしまった。灰原はいつものクールさはどこへやら、私の肩を掴み揺さぶった。
「貴方ね、連絡のひとつくらいしなさいよ!! 私たちがどれだけ心配したと思っているの!!」
聞けば、コナンの活躍で誘拐犯もその被害者も見つかったのだと言うが、その中に私の姿がなかったそうなのだ。
「誘拐犯は貴方なんて知らないって言うし、警察は貴方は無事保護者といるって言うし…訳が分からないわよ!! きちんと説明してもらわないと気が済まないわ!!」
その後、彼女をなんとか誤魔化したかと思えば、今度はコナンからも詰め寄られ…私は散々な日々を過ごすのだった。