第7章 殺しの任務
~別side~
任務失敗…。あの子の顔を見て、僕は血の気が引くのがわかった。ウォッカの後ろをついて行くあの子は…最後まで泣かなかった。
「これがお前らの次の任務だ」
淡々と僕達に薄い紙を渡すジンに、僕らはなずなのことを問い詰めた。彼女のことはウォッカも知らなかった。ジンはそんな僕らにニヤッと笑みを浮かべた。
「任務に失敗した奴のことを心配してどうするんだ」
正直ゾッとした。何年も一緒にいて…簡単に切り捨てるのか、と。せめて彼女の居場所を聞こうとしたが、一瞥もせずにジンは行ってしまう。
「……クソ…」
何も出来ないのか…。そんな僕らの横を、ライは普段と変わらない様子で、部屋を出ていこうとする。ウォッカの話だと、あいつは屋上に現れ、あの子の頬を腫れるほど強く叩いたのだという…。
「あいつっ!!」
「あ! おい、バーボン!!」
気づけば俺は奴を追いかけていた。