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Unown(仮) R18

第1章 Episode of 跡部①




しばらく歩くと綺麗な学校が見えてきた。

あーやっぱり金持ちの学校はやばいな…でっかい…

私と同じチェックの制服を着た生徒達が次々と校門を潜るのが見えてくる。

ほんと最悪…
転校初日から血流して登校なんて…


気分が落ち込むけど、初日だし成功させないとね!
深呼吸して校門を潜る。



「ちょっとあなた!」

反動的に振り返ると、黒髪姫カットの女子生徒が駆け寄ってきた。

「あのー…私?」
辺りを見回しながら確かめるけど、女子生徒の目はまっすぐ私を見つめてるようで…

「ええ、あなたよ。見ない顔だけれど、」
「ああ!今日から転校してきたです」

凛とした表情の女子生徒は、一言でかなり美人。
胸元にバッジをつけていて、“生徒会”と書かれている。

「はじめましてさん。あなた私立校は初めてかしら?」
いきなり刺々しいな…
この学校のやつってみんなこうなの?
「あー…まぁ…そうですけど。なにか?」
「あなたに、2、3言っておかないといけないことがあるようね。
まず、そのスカート。少し短いようね?折ってるのかしら?それとメイクもしているようね?派手なメイクは禁止よ。今すぐ落としていらっしゃい。それと…」
つらつらと本を読むように言いあげると、女子生徒の目が私の膝に落ちる。
「その脚…今すぐ処置が必要なようね。保健室で処置をしてもらってきなさいね。」
「あ、あの!」
「なにかしら?」
女子生徒の音読を遮るタイミングがわからず、とりあえず声を挟むと、めんどくさいというような顔で見られた。

「あの、これじゃダメですか?スカートの丈なんてみんなとそんな変わらないし、メイクだって少しくらい…」
「あなた何年生?」
「3年ですけど…」
「転校してきたとはいえ、我が校の最終学年なのよ?自覚を持ちなさい。あなたのことは生徒会長にお伝えしておきます。」
「生徒会長?!え…あなたは?」
「私は副会長の柊スズネよ。無駄口叩いてないではやくその身だしなみを直していらっしゃい。転校初日から遅刻したくないならね。」

そう言い、柊さんは長い黒髪を翻して校門の方に戻って行ってしまった。

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