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人魚姫は慟哭に溺れる【ヒロアカ※轟夢】

第5章 戦闘訓練


 入学式当日に個性テストを終えて、今日は雄英高校の初授業。ヒーロー科とはいえども、私達も一塊の高校生。普通に必修科目の授業は存在する。午前の授業が必修科目で、英語や国語、数学、理科なんかを学んでいく。そして、午後はヒーロー基礎学。皆が一番期待しているのはこの教科で間違いない。
 今から一限目の英語が始まる。英語の教師は、あのプレゼントマイク。ファーストインパクトの大きかった雄英。きっと、普通の授業じゃない。まさか、ラジオ番組のようなテンションの高い授業に――

「じゃ、この英文の内間違っているのは?」

ならなかった。それどころか、めちゃくちゃ普通の授業だ。
 あの入試試験の時のテンションは一体何だったのかといわんばかりの普通の授業でちょっと気が抜ける。内容も中学の頃の復習で、英語が苦手な私でも眠気が襲ってくる。後ろの席に座っているからクラス全体が見れるんだけど、何人か船漕いでる。
そっと隣の席をチラ見する。じっと黒板を見つめている焦凍は、いつもより少しぼんやりとしているように見える。昨日はエンデヴァーさんも帰ってきてないからエンデヴァーさんがらみではないと思うんだけど、聞いても言葉を濁すばかりで教えてくれなかった。焦凍のようにぼんやりとして、授業に集中できていない私達はもれなくプレゼントマイクの無駄にハイテンションなお怒りを買うのだった。

――

 色々と独特な先生方の、とても普通な授業を受けた後。お昼もしっかり食べて、漸く待ちに待った午後の授業がやってきた。昨日貰ったカリキュラムに書かれていたヒーロー基礎学の教師は、オールマイト。No.1ヒーローであるオールマイトが教えてくれるとあって、皆ぴしっと席に着きながらもそわそわとした雰囲気が抑えきれていない。そして――

「わーたーしーがー!普通にドアから来たー!!!」

 がらりと勢いよく扉が開かれて、コスチュームに身を包んだオールマイトが教室に入ってくる。鍛え上げられた筋骨隆々の身体は普通の人とは桁違いで、画風すら違って見える。

「オールマイトだ……!」
「すげぇや、ほんとに先生やってんだなぁ!」
「あれ、銀時代のコスチュームね。」
「画風違いすぎて鳥肌が……」
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