• テキストサイズ

人魚姫は慟哭に溺れる【ヒロアカ※轟夢】

第9章 体育祭、開催!


『予選通過は上位42名。残念ながら落ちちゃった人も安心なさい!まだ見せ場は用意されているわ!そして、次からいよいよ本選よ!ここからは取材陣も白熱してくるよ、気張りなさい!!』

 ミッドナイトが音を立てながら鞭を振り上げると、それを合図に順位を映し出していたディスプレイがまたルーレットを回し始める。
『さーて、第二種目よ!私はもう知ってるけど~……何かしら?言ってる傍から、これよ!!』

 止まったルーレットに表示されたのは“騎馬戦”。それぞれが1位を競っていく体育祭には異色の競技で発表された全員が困惑を隠しきれていない。何人かが小声で疑問を口に出しているのも聞こえてくる。

『説明するわ!参加者は2~4人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ!基本は騎馬戦と同じルールだけど、1つ違うのが……先ほどの結果にしたがい各自にポイントが振り当てられること!』

 なるほど、つまり入試の時にあったようなポイント稼ぎ方式。組み合わせによっては高得点の騎馬ができあがり、狙われやすくなる。さっきの予選で順位が高ければ高い程狙われやすくなる競技。
同じことを思っている人は多く、皆口々にそれを言ってしまうものだから説明しているミッドナイトが拗ねたように鞭を振り鳴らす。

『あんたら私が喋ってんのにすぐ言うね!!ええ、そうよ!そして与えられるポイントは下から5ずつ!42位が5ポイント、41位が10ポイント……といった具合よ。――そして、1位に与えられるポイントは1000万!!!』

 流石は雄英。普通の騎馬戦なんて優しいものをするはずがなかった!
どんな順位からでも1位を狙えるポイントだ。当然のように全員の獲物を狙うような目が緑谷君に集中している。……その中心で、緑谷君は小動物のようにぷるぷると震えているのが見えた。
……さて、私の持ち点は205ポイント。なかなかに高く、守りさえすれば次のステージへ進出できるのは確実なポイント。どう動こうかな。ごくりと喉を鳴らして、私はこれからのプランを考え始めた。
/ 272ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp