第5章 甘い報告書▽浦原 喜助
「ここは?」
何だろう、この広い空間
「勉強部屋ッス。…おーい、黒崎サーン」
それだけ教えてから私を置いて、名前を呼んだ人物の元へ手を振って下りていく
説明…なし?
って、あれ?
「鉄裁さんっ!」
これまた懐かしい人物…!
「やや、千穂殿…!」
鉄裁さんに手を振りながら彼の後を着いて行き視線を戻すと、そこには死覇装を纏ったオレンジ頭の男の子がいた
「何やってたんだよ、浦原さん。……って、そいつは?」
「最強助っ人ッスよ」
「助っ人?」
オレンジくんは私を見て首を傾げている。
うん、私だって今知らされたんだから
君に説明する事は出来ないよ
ていうか、何でこの子…死覇装を着てるんだろう
しかも、この霊圧…。
あ、もしかして…ルキアちゃんと関係がある子?
「千穂サン、いきなりで悪いんスけど…彼と戦ってやくれませんか?」
いつもの飄々としているものとは違い、声のトーンを落とした彼の言葉を聞けば眉間にシワが寄る
「おい、待てよ!いきなり過ぎんだろ!大体、こいつ人間じゃねーか!」
その言葉を聞けばポケットにしまっていた義魂丸を飲み込む
「なっ…死神?」
「何だよ、あのねーちゃん死神かよ!」
オレンジくんに目付きの悪いちびちゃんにツインテールちゃんの反応を見てから、一つ息を吸い込み
「零番隊隊長…佐々仮 千穂。宜しくお願いします」
「隊…長…?」
彼の言葉に頷く。
何と無く…喜助の思惑をうっすらと受け取る。