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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第1章 再会の意味




止めようとした兵たちは、言葉を失った。

政宗の目は据わりきっていた。

紫乃が生きていると己の目で確かめて救い出さなければ、自分を殺してしまいそうなほどに狂った瞳。

誰かが代わりに摺上原に戻ってもきっと納得などしない。


「筆頭っ・・・」


──すると外から、息をあげて走ってくる声が、ふと聞こえてきた。

それは襖に近づいて、そして次の瞬間にはその者によって襖が開けられたのだ。


「待たせたな! 政宗殿は無事か!?」


走り込んできた人物に、その場にいた皆が安堵より先に驚きを感じていた。

奇跡だとも感じた。


「紫乃!!」
「お前ぇ、無事だったのか!」


紫乃は殿に残った兵たちを連れて戻ってきた。

広間に集まっていた者たちは声をあげて迎え入れる。

紫乃は大きな傷を負ってはおらず、表情もいつもの調子ではっきりとしていた。

──その姿を、政宗は目を逸らさず見ているだけだった。


「筆頭!見て下さい! 紫乃が帰りました!」

「・・・」


呆気にとられるとはこういうことなのだろう。

政宗は表情を変えることもなく、側に寄る紫乃に視線を移すだけ。


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