第1章 再会の意味
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「っ・・・・」
伊達政宗は目を覚ました。
「「筆頭!!」」
「・・・」
開いた目。
見えたのは心配そうに覗き込んでくる大勢の部下たちだった。
その隙間から見える天井は、見慣れた伊達の城の広間のもの。
起こったことをすぐには把握できずに「小十郎は?」と口にしてしまいそうになったが、彼は拐われて不在であることはどうにか思い出した。
豊臣との一騎討ちで、気を失った。
そこまでは覚えている。
「・・・文七。あれからどうなった・・・?」
体を起こそうとすると思っているより体が傷ついていることを彼は自覚した。
それでも無理矢理起こす。
「豊臣の攻撃が止んだんで、筆頭を連れて、奴からどうにか逃げ切ってきました・・・」
「・・・誰か死んだのか?」
「・・・いえ、その・・・死んじゃいません、でも・・・」
歯切れが悪い文七郎に、政宗は眉を寄せた。
──それと同時に気づいたのだ。
「・・・おい、紫乃はどうした・・・?」