第4章 雪どけの朝
──「よっしゃあ話は済んだようだな! 真田幸村! ここでアンタと会ったらやることはひとつだ! 決着をつけてやるぜ!」
「はあ!? 政宗殿! お前、お館様の話を聞いていたのか!?」
「未来の話だろ? 悪いが今は手を取り合う気はねぇからな!」
「ふざけるな! せっかくお館様がっ・・・!」
政宗殿が刀を抜くと、幸村様もニヤリと笑い、槍を交わらせる。
その様子に、お館様も、佐助様も、「やれやれ」と笑っていた。
兵たちも歓声をあげて、いつもの彼らの独壇場となったのだ。
「参られよ! 伊達政宗! この真田幸村、全力でお相手致す!」
「All right! 奥州筆頭・伊達政宗! 押して参る!!」
今は戦国の世。
この世で私は、私の道を見つけ生きていく。
これはまだその半ば。
誰も知らぬこの先を、私は私の手で作っていくのだ。
──政宗殿、あなたの隣で。
─完─
→あとがき