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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第4章 新世界への前奏曲




「こら、モモ。いっぺんに話し掛けたら、びっくりさせるだろ」

「だって、話したいことたくさんあんだもんー」

「悪いな、驚かせて。改めて、Re:valeの千だ。君達のことは零からよく聞いてるよ。今日はよろしく頼む。いびったりしないから、固くならずに、のんびりやってくれ」

「そうそう、ユキの家にいるみたいに」

「僕んちかい」

「こーんなでっかいソファあんの。なのに、クッションこんな。手のひらサイズ。ね、零」

『そうそう、耳だけ乗せてんの』

「そんなわけあるか」

「案外落ち着くってゆーね」

『緑がたくさんあるしね』

「くっく……。しょうもないな、零とモモは」


楽しそうに話すRe:valeと零の三人に、IDORiSH7のメンバーと紡は呆然としていた。


「……なんか……すごく、いい人たちそうだな……」

「さすが、日本のトップスターでーす!」

「百と千か。じゃあ、零りんと合わせてももりんとゆきりんだな」

「環くん……っ!」

「あはは!いーよいーよ。ももりんだと、このジュースと一緒だ」


百が笑いながら、ペットボトルを手に取った。
ももとりんごのスパークリング”ももりん”


「美味しいから好きなの。いつもこれ飲んでるんだ。みんなにも余ったやつあげちゃう」

「あ……ありがとうございます!今日はよろしくお願いします!零ね……じゃなかった、零さんも、よろしくお願いします!」

「はい、よろしく」

『うん、よろしくね、陸。みんな』


こうして無事に挨拶を終え、番組ディレクターの掛け声でRe:valeがスタジオ入りする。


「本番お願いしまーす!」

「はいはーい」


なごやかで気楽な雰囲気で始まった、Re:valeの歌のコーナーの撮影。だけど、音楽が流れ始めて、歌が始まった瞬間、IDORiSH7の誰もが目を奪われて、思い出していた。

Re:valeは、ブラック・オア・ホワイトの総合優勝アーティストなのだと――。


圧倒的なトップスターの貫録とオーラを放つ、日本を代表するアイドル。

そんな彼らの実力を改めて知ったIDORiSH7のみんなは、二人に魅了されながら気持ちを引き締めていった。

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