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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第4章 新世界への前奏曲





そして――NEXT Re:valeの収録日。

IDORiSH7の楽屋では、緊迫した空気が漂っていた。


「お疲れ様です!今日の収録は予定通りの時間に開始されるそうです」

「了解しました。そういえば、陸くんを見かけないけど今どこに?」


壮五の問いに、紡は陸がトイレに行ったことを伝える。陸は最近体調を崩しやすく、調子もあまり良くない。心配そうな面持ちで顔を見合わせる壮五たちを横目に、一織が口を開いた。


「それでは、彼が戻る前に話しますが、七瀬さんはストレスでも体調を崩すでしょう。一番ストレスになる要因があるんじゃないですか?大先輩のRe:vale……怖い人たちだったりしないんですか?」


一織の疑問に、三月も心配そうに口を開く。


「それ、オレも思ってた……挨拶してもシカトされたらどうしようとか、おっかなかったらどうしようとか……ここのところ零ちゃん全然事務所にいないから、聞こうにも聞けなかったし……安心しようと思ってネットを調べたら、”Re:vele激怒”とか”Re:vale不仲説”とか”零を奪い合って険悪”とかそんなんばっかで……」

「常連優勝のRe:veleですから礼儀や挨拶に細かかったりなどはあるかもしれませんね……」

「でも零ちゃんを取り合ってるなんて噂が本当ならさ、後輩であるオレ達って、あんまりいい目では見られないよな?零ちゃん、Re:valeと仲が良いから、一緒の寮に住んでるってことも勿論知ってるだろうし……」

「た、確かに……!」


メンバー達と紡は、恐る恐る顔を合わせた。
そんななか、大和が励ますように口を開く。


「ネットの噂に左右されてもしょうがないだろー。ネット上では俺とミツはリーダー争いをしていまだに険悪な状態って設定だし」

「ないなー」

「だろ。ま、念のため、気を付けておけば?」

「わ、私も重々気を付けます!零さんがRe:valeさんと同じ楽屋にいらっしゃるみたいなので、挨拶のときフォローしてくださるとは思うのですが、念のため……!」


紡がそう言えば、楽屋の扉ががちゃりと開く。トイレに行っていた陸とナギが戻って来たのだ。

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