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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第20章 掻き混ぜ零れゆく



「…っ、その話、なんだけどさ…。もう少しだけ待ってもらっていい…!?」


思いがけない百の言葉に、零は思わず目を見開いた。


『え?』

「……ごめん。近々、必ずちゃんと話をする時間を作るから。だから……”オレの覚悟”がちゃんとできるまで、もう少しだけ……待ってもらえないかな?」


真剣にそう言う百のまっすぐな瞳に射抜かれて。そんな風に言われたら、もう、選択肢なんてあるわけがない。


『うん、わかった』


――けれど。

百の言う”覚悟”って、なんだろう?



「ありがとう。ごめんね。……零の前では、モモは本当に弱虫だね!」



そういって困ったように笑った百は、今にも消えてしまいそうなくらい儚くて。


どうしてだろう。

何故だかこのとき―――ひどく、胸騒ぎがしたんだ。




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