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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第16章 アダムとイヴの林檎




翌朝――。


小鳥遊事務所では、慌てた様子で社長室に入ってきた万理が、音晴にタブレットを見せた。


「社長!見てください、このニュース……」

「え……?……八乙女くんが、花巻さんと、ホテルで密会……?」

「どこのニュースもそればかりです。あわせて、八乙女事務所に所属してる女性タレントの評判も下がっています。取り上げ方が異常ですよ!確固とした事実は、花巻さんがツクモを辞めたがっていたことだけなのに。十くんの仲介での移籍も、天くんと零ちゃんや八乙女社長と花巻さんの親密な関係も、全部あったことのように話してる!こんなの、マスメディアを通した洗脳と同じじゃないですか!」

「……八乙女くん……」


かつての同僚を心配する音晴の声が、社長室に小さく木霊した。


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