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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第16章 アダムとイヴの林檎








「らららー」



星のない重たげな空全体に、不気味な静けさが広がっていた。
そんな藍色の空を見上げながら、了はひとり、愉しそうに鼻歌を口ずさむ。


「失墜していく英雄、TRIGGER……。高潔な存在ほど、不祥事の失望は深い。だけど、人は英雄を求める。大丈夫。用意してあるよ」


静かにそう呟いてから、口の端を僅かにあげた。




「―――"ZOOL"。君たちの出番だ」






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