第3章 交錯する想い
「さて、今週も始まりましたー!NEXT Re:valeのお時間です!」
『今日のゲストはなんと今を時めく人気アイドル!山南梢さんです』
百と零のMCで、今日もNEXT Re:valeの収録が始まった。
「こんばんはっ!山南梢です!Re:valeさんと折原さんの大ファンなので、今日のこと一生忘れませんっ!」
「え、始まったばかりなのにもう思い出話にしちゃう感じ?」
「えっ!あっ!ご、ごめんなさい……!」
「あはは!いきなり面白いコメントありがとー!」
番組は和気藹々と普段通り、順調に進んでいく。
ゲストの緊張も解れてきたところで、ゲストへの質問コーナーが始まった。
『山南梢さんといえば、その可愛らしさからは想像がつかないほどのキレキレのダンスですよね!ダンスは小さい頃からやっていたとか』
「はい!物心ついたときから踊ってました。六歳でダンススクールに通い始めてから、ダンスを踊らない日は一日もありません」
「うわ!すっげー!バリバリの英才教育ですな!」
「お手本にしてる人とかはいるの?」
「はい!」
千の振りに、梢は元気よく返事をすると、零の顔を見て、そして、ゆっくりと口を開いた。
「―――TRIGGERの九条天さんです」