第12章 未完成な僕ら
『……もう、百に会わないでください。連絡もしないで』
≪え?……あはは、お願いって、そんなこと?≫
『はい……』
≪でも、モモは僕の友人の一人なんだ!モモに会わなくなったら、僕は寂しくなっちゃうなあ。……君がその代わりをしてくれるというなら、話は別だけど≫
『……私が百の代わりになれれば……もう百にも、千ちゃんにも何もしないって約束してくれますか?』
≪いいよ。約束しよう。金輪際、Re:valeに手出しはしない。録音しようか?≫
『約束してくれるなら、いいです……』
≪あはは!最高の夜だ!零、僕たちの仲を祝って、パーティを開こう!週末、僕の家においで。君の大好きな美味しいお肉をたくさん焼いてあげる。折り紙で飾り付けをして、シャンパンを開けてお祝いしよう!楽しみに待っているよ≫
了との電話を切り、零はきゅっと唇を噛み締めた。
――百を守るためなら。
代わりにだって、なんだってなってやる。
百と千が仲直りできるなら。
二人の笑顔が、見れるなら。