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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第12章 未完成な僕ら




≪……もしもーし……零?≫

『…うん、どうかした?』

≪さっきラビチャしたんだけど、返事がなかったから。何してるの?≫

『千ちゃんといつものバーにいるよ』

≪え……。二人で?≫

『うん。ごめん、携帯見てなくて……』

≪……そっか。何話してたの?≫

『……聞いたよ、百』

≪………≫

『月雲のことも、全部……。なんで言ってくれなかったの、って言いたいところだけど…それは百の気持ち、千ちゃんから聞いてちゃんとわかったから、今はつべこべ言わない。でも、もうこれ以上月雲と関わるのは止めて。』

≪………でも、それじゃこのままどんどん悪い方向に転がって行く。ユキと零のこと……もちろんTRIGGERやIDORiSH7の子たちのことも、守りたいんだ。わかるでしょ?≫

『わかるよ…でもさ、それをなんで百が一人で背負い込むの?他に方法があるはずだよ。百をこれ以上危険な目に遭わせたくないの。そう思う千ちゃんと私の気持ちもわかるでしょ?』

≪……っ……≫

『お願い。もう会わないで』

≪………。……考えておくよ≫


百から返ってきた声に、電話に耳を澄ませていた千がはあ、とため息を吐いた。

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