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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第2章 shaking your heart




「それじゃあ始めるぞー!!王様だーれだ!!」


三月の掛け声で、王様ゲームが始まる。


「あ……俺だ」


最初に王様の割りばしを勝ち取ったのは、大和だ。


「いーなぁー!」

「フッ……」


大和は、にやりと妖しげな笑みを浮かべ、万理にお酌してもらっている零を見た。


「(零ちゃん何番だ……三番……?七番……?ぬう……)…よし、六番が王様に膝まくら!!」


大和の言葉に、一同はごくり、と息を飲む。


「天下の人気アイドル相手にセクハラ狙うな!!」

「ズルいデース!!」


あちこちから飛び交うブーイングも、大和にとってはなんのその。


「うっせぇ!!俺は勝負を賭けたんだ!!」

「大和くん。零ちゃんの膝枕が欲しいのなら、私の膝枕を倒してからにしなさい」

「王様ゲームは公平さが必要なんですよ、社長……。零ちゃん!何番!!」


勢いよく、大和が声をあげた。
零はごくり、と喉を鳴らしてから小さく口を開いた。


『二番』

「……終了ー」


零の答えに、ちーんと露骨に沈む大和。


「「「「おっしゃあー!!」」」」

「あはは、六番誰だ?」

「どーせ野郎じゃんか……」

「大和さん、どーぞ!!」


そういって、嬉しそうに膝を叩く六番(陸)。


「いや……男の膝枕は別に……」

「遠慮しないで!!当ててもらって嬉しいです!!」

「七瀬さん、趣旨わかってます……?」

「早く早くー!!」


嬉しそうにはしゃぐ陸。そして、その膝の上で死んだ魚のような目で横になる大和。


「ああ……こんなはずじゃ……」


楽しそうにわいわいがやがやと盛り上がり、そうして王様ゲームはどんどん進んでいく。

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