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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第2章 shaking your heart







「みんなー!飲み物もった?」


キャンプ場の大きなテーブルを囲んで、音晴が声を掛ける。
IDORiSH7のメンバーと、零と紡と万理も紙コップを手に掲げる。


「それじゃあ、乾杯!!」

「「「かんぱーい!!」」」


未成年組はジュース、青年組はビールをごくごくと美味しそうに飲み始める。
それぞれの班に分かれた作業が終わり、やっとの夕食だ。テーブルには、カレー班の作った美味しそうなカレーがずらりと並んでいる。


「零ちゃんと壮五くんも飲んで!!お酒いっぱい買ってきたから!」


万理が焼酎片手に、壮五と零に声を掛ける。


「あ、じゃあ少しだけ……」

『万理さん、私飲んでいいの?』

「いいよいいよ今日くらい!ね、社長!」

「う、うん……零ちゃんは一杯だけね!」


社長が苦笑しながら答える。


「壮五くん、これ零ちゃんに持っていってあげて!」

「え!僕がですか!?」


驚く壮五に、万理はにっと笑ってから耳元で囁くように言った。


「零ちゃんのファンなんだって?紡さんから聞いたよ!話しかけるチャンスだから!」

「そんな……っ!あ、ありがとうございます!!」


万理がそんな壮五の背中を押してやれば、壮五は緊張した面持ちで焼酎の入ったコップを零の元へと持っていく。


「あ、あの……これ、万理さんからです……」

『あ、どうもありがとう……』


零がそっとそのコップを受け取れば、隣に座っていた陸が口を開く。


「零ねぇ!!壮五さん、零ねぇのファンなんだって!!後でサイン書いてあげてよ!!」

「陸くん……!」

『……あ、うん…!』

「いいんですか!?すごく嬉しいです……!!Re:valeさんのMVで零さんを見て以来、大ファンなんです!!NEXT Re:valeはもちろん毎週見てますし、百さんと一緒にやってるラジオも毎週聴いてます!!」

『……あ、ありがとう!……ラジオも、聴いてくれてるんだ…嬉しい』


そういって、零ははにかんで笑った。
壮五は頬を染めながら、興奮したように話し続ける。

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