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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第11章 夏の日の陽炎




他愛のない話をしながら、百の家まで車で向かっていれば。通りのコンビニで、見慣れた二つの人影を見つけた。


『……?ねえ百、あれ……三月くんと一織くんじゃない!?』

「え?ほんとだ……」


何やら言い合っている二人に向かって、百はプップーとクラクションを鳴らした。
驚く二人の近くで車を停めてから、零と百が車の窓から顔を出した。


「……あ……折原さん……と、百さん……?」

「あはは!びっくりした?夜遊びしちゃだめじゃんかー」

『こんな時間に何やってるの!?一織くん、まだ学生でしょ!』

「零ちゃん……百さん……」


三月の顔が、悲しく歪む。


「……どうしたの、その顔……」

『三月くん……?』


黙り込む三月と一織。
百は心配そうに眉根を寄せる零と顔を見合わせてから、口を開いた。


「おいで。乗っていきな」




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