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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第10章 空を覆う雲



「オレ……本当に幸せ者だね」


耳元で囁くように言えば、零は呼吸を整えながら、小さく呟いた。


『それは……わた、しも……』


抱き締める腕を緩めて、零の顔を上から覗く。
眉を下げて優しく微笑んでいる彼女に、思わず口を開いた。


「……零……好きだよ、愛してる」


囁くようにそう言えば。


『……、わた、しも……百が…すき、だよ……』


途切れ途切れにそう言って、はにかんだように笑った。


花が咲いたような笑顔に、心臓がまた、とくり、と音を立てる。忙しいなあ、オレの心臓。零のこととなると本当にやらかし系。



君に出会ったあの日から

オレはこうして、毎日君に恋をしてきた。

昨日も、今日も
明日も、明後日も

この先も、ずっとずっと。

色んな君に、繰り返し恋をしていくんだろう。


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