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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第9章 STARDAST MAGIC



『ちょっと…!何!』

「え?ちゅーは良くて、手繋ぐのはだめなの?」

『…っ!』


恥ずかしくなって、顔をそらす。
まともに顔なんて見れるわけない。
ついさっきまで友達だと思っていたのに。好きだと言われて、キスをして、そしたらなんだか百が急に男に見えてきて。

無性に恥ずかしくなる。


『………』


―――できるかな?

ちゃんと、恋愛。私にも。

不安だけど。でもね。

きっと、百となら

できるって思ったんだ。

何より、百のまっすぐな気持ちと向き合えることが、今は嬉しい。



「零、耳まで赤くなってる。本当可愛い!」

『……うるさい』



これ……この後の打ち上げ、大丈夫かなあ。


そんな不安も知らずに、百は上機嫌で繋いだ手をぶんぶん振っている。

心の中に何かがぽっと点火されたようなほの温かさを感じながら、車に向かって歩き出した。


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