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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第9章 STARDAST MAGIC




―――なんだか、聞くのが怖くなって来た。


ずっと秘密にしてたことって…?

何それ…百に秘密なんてあったんだ…。失礼だけどかなり驚きだ。

深刻な顔してるし、何か重大な秘密なのかな。


なんだろう…
しかも、このタイミングで………








待てよ。


千ちゃんとRe:valeを始めてから、記念すべき五周年。
その日に打ち明けること―――

さっき、千ちゃんが私にハグしてきたとき、百がヤキモチ妬いてたような。


もしかして―――


ユキのことが好き、とか…?



うわ。
もしかして。もしかしてこれが…噂のボーイズラブ……俗に言うBLってやつ!?

マジか。どうしよう。打ち明けられても、なんのアドバイスもできないし、まずそれに関しての知識を持ち合わせていない。BL漫画とか読んどくべきだったかな…

でも、千ちゃんは普通に女性が好きだよね?オフの日釣りとかサッカーばっかの百と違って、千ちゃんはよく綺麗な女優さんとこっそり密会してるし。そういう場合はどうなるんだろう。そのことで百は悩んでるのかも…。




「ちょっと、零。聞いてる?」

『えっ…!あっ!!はい!!』

「どうしたの、ボーっとして。一時間後に迎えに行くから、着いたら電話するね」

『あっ、はい……じゃあ、また後で……』

「うん、また後で。…なんか、変な零……」


心配そうな顔で、零の背中を見送る百。


そんな百の心配とは裏腹に、零の脳内ではボーイズラブについての妄想が蔓延っていたのであった。

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