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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第9章 STARDAST MAGIC




着替えを済ませ、帰る準備を終えた零が楽屋を出ようと扉を開ければ。丁度ノックをしようとしていたらしい百とばっちり目が合った。


「うわっ!びっくりした……」

『何、覗き?……すいませーんここに変態がいまーす』

「ちょ!ちょっと零!違うってば!」


必死に慌てふためく百に、けらけらと笑う零。


『あ、打ち上げなんだけど、私帰ってシャワー浴びてから行くね。ライブ会場のシャワーって、なんか苦手で』

「そっか…。じゃあ送ってくよ!」

『いやいや!主役に送ってもらうわけにはいかないでしょう?もうマネージャーが車で待っててくれてるから』

「えー……あ、じゃあ迎えに行っていい?」

『いいけど…打ち上げの一次会の会場ってこの近くのホテルだよね?なら、そのまま行った方が早いよ?私のことは気にしないで、まだ時間あるしちゃんと始まる前には来れるようにするから』

「オレが行きたいの!……話したいことも、あるし……」

『あ……』



―――"「話を聞いてくれる?……ずっと、秘密にしてたこと」"

コンサートの前に、百から言われた言葉を思い出す。


『そっか……そうだよね……。ねえ、百、その話、ってさ』

「……うん」

『その……何か良くないこと?』


あまりに百が真剣な顔をしているから。そんな不安が頭をよぎってしまう。天とのことがあった後だから余計そう思えてならない。


「え……んー……それは零次第、っていうか……」

『そ、そっか……』


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