第9章 STARDAST MAGIC
「……ユキ……」
「好きにはさせな…………え?」
「ユキ……今の台詞、本当…!?」
突然入ってきた百に、千の目は驚き点になっている。そしてその後ろから続々と零にTRIGGER、そしてIDORiSH7の面々が入ってくる。
『本当に決まってんじゃん!ね、千ちゃん!』と零。
「良かったですね、百さん!千さんの本音が聞けて!」と陸。
「ほらね?百さんのことでも、ちゃんと取り乱してくれたでしょ?」と天。
「え……?なに……?」
わけがわからない、というように唖然とする千。そして、いつまでも掴みかかられている大和がげほげほと咳込んだ。
「けほっ…もういいっしょ。離してください、先輩」
「大和くん…。君がモモに毒を盛ってたんだよね?」
「まさか!」
「……芝居だったのか!?」
目を丸くして驚く千に、大和は呆れるように肩を竦めた。
「俺には演技の才能があるって、あんたが言ってくれたんでしょ?それなのに、まんまと引っかかってくれちゃって。まー、おかしいったら!あっはっは!」
「……こっ……」
「「『イエイ、ドッキリ大成功ー!』」」
ハイタッチをし合う零と天と陸。
未だに驚きを隠せない、といった表情の千に、百が口を開く。
「ユキ、嬉しい…っ!」
「…モモも知ってたのか…」
「さっき、零に呼び出された時、話を聞いたんだ……。ユキの愛情めちゃくちゃ感じたよっ!」
「…すごい恥ずかしい…」
「イケメンだよ!」
喜ぶ百に、恥ずかしがる千。
そんな二人に、零が声を掛ける。
『もうひとつ、サプライズがあるの!……万理さん、入ってきてください!』
「ばんり……?」
その名前に、千が目を見開き聞き返せば。