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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】

第7章 心音に触れられない



「僕が不安にさせてたせいで、君は歌えなかったの?」

「…わかんないけど…」

「歌ってよ、モモ。心から反省してる。君の歌が聞きたい。零からも言って」

『…!うん……百の歌が聞きたいよ』

「……ユキ……零……」

「楽くん、さっきの台詞なんだっけ?」

「世界が終わる日まで、俺のパートナーは永遠に宇宙で一人だけだ」

「……恥ずかしさ上がってない?」

「別に普通だろ?」

「「普通ではない」」天と龍の声が重なる。


千はこほん、と咳払いをしてから、不安そうな顔の百に向かって、ゆっくり口を開いた。


「……世界が終わる日まで、僕のパートナーは永遠に宇宙で一人だけだ」

「……本当に?」

「ああ。スタジオに戻ろう。歌えそう?」

「……うん……っ」

「よかったよかった!これでハッピーエンドだ!スタジオに戻りましょう、みんな!」


龍の掛け声で、それぞれスタジオへと戻っていく。


だけど―――

その日も、百の歌声が聞けることはなかった。



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